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【日本株週間見通し】日経平均3万円割れ 目先は値動きの荒い相場か

日経平均は3万円割れ、今週はどう動く?

日経平均は3万円割れ、今週はどう動く?

 投資情報会社・フィスコが、株式市場の2月22日~2月26日の動きを振り返りつつ、3月1日~3月5日の相場見通しを解説する。

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 先週の日経平均は、米長期金利(10年物国債)の動向に大きく左右された結果、大幅な下落となった。それまでの間に調整が利いていたこともあり、週初22日の日経平均は、米追加経済対策やワクチン接種への期待感に支えられるなか、米アプライド・マテリアルズの好決算を受けた東京エレクトロン<8035>など値がさ株の上昇に支えられ138円高となった。

 祝日を挟んだ24日からはパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の発言を消化する形に。半期に一度の上院での議会証言において、パウエル議長は強力な金融緩和を続ける方針を改めて強調したが、米長期金利が高止まり先行きも警戒されるなか、バリュエーション面での割高感が意識されるハイテク株やグロース(成長)株が総じて大きく売られ、日経平均も484円安となった。

 翌25日は、上院に続く下院において、パウエル議長がインフレ目標の達成には3年程かかる可能性を指摘したうえで再度金融緩和の継続を強調すると、金利高への警戒感が一時後退。また、米食品医薬品局(FDA)が医薬・日用品大手のジョンソン・エンド・ジョンソンが開発した新型コロナワクチンについて「1回の接種でも高い効果がある」として緊急使用を支持したことで景気回復期待が高まり、この日はハイテク株から資源関連のバリュー(割安)株まで広く買われた。日経平均も496円高と前日の下落分を完全に取り戻す格好に。

 しかし、25日の米株市場において米長期金利が一時1.6%台まで急騰すると、金利高への警戒感が再燃し、米株市場ではハイテク株を中心に急落。東京市場でもリスク回避ムードが一気に高まり、週末26日の日経平均は1202.26円安の28966.01円まで急落した。

 今週の日経平均は一進一退の展開が予想され、引き続き、米長期金利の動向を睨みながらの神経質な展開となりそうだ。パウエル議長は、「足元で進むインフレは短期的なものにすぎない」、「インフレ目標の達成には3年超の期間を要する可能性がある」などと指摘しており、労働市場が最大限の雇用達成から程遠い状況にある限りは緩和的な政策を継続すると再強調している。

 資産購入についても、「政策目標に対して十分な進展がみられるまで現行のペースでの購入を続ける」としている。このため、インフレ急伸を受けてFRBが早期に資産購入規模の縮小(テーパリング)や利上げに動かざるを得ないのではないかという市場の懸念はやや先走りすぎているとも言える。また、昨年前半はコロナショックで経済が大打撃を受けているため、今後発表される物価関連の指標が前年比で高く算出されることは市場では想定内のはずだ。

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