吉田みく「誰にだって言い分があります」

楽しい女子会を険悪なムードに変えた「テイクアウトかデリバリーか」の大問題

価格の安いテイクアウトか、手間のかからないデリバリーか(イメージ)

価格の安いテイクアウトか、手間のかからないデリバリーか(イメージ)

 新型コロナウイルスの影響により、飲食店のテイクアウトやデリバリーサービスが充実している。特に自宅に居ながら受け取り可能なデリバリーは、取りに行く手間も省けるため人気のようだ。それらのサービスの利用をめぐって起きた友人間のあるトラブルについて、フリーライターの吉田みく氏が聞いた。テイクアウトかデリバリーか、それが問題だ──。

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 便利なサービスであるデリバリーだが、一部では料金が高いとの声も上がっている。国内最大級のデリバリーサービス「出前館」を飲食店が利用する場合、店側は商品代金(税抜き)の35%程度を出前館に支払っているという。こうした手数料を丸ごと店側が負担する場合もあるが、商品代金に上乗せするケースもあるため、イートインやテイクアウトより割高になる傾向があるようだ。

 都内在住のパート主婦、窪田春子さん(仮名・32歳)は、学生時代の友人とのランチ会の際、デリバリーサービスに対する価値観の違いによりプチトラブルに発展しかけたことを話してくれた。4人は大学のバンドサークルで知り合い、周囲からも仲良し女子4人組として知られていたほどだったそうだ。

「本当はオシャレなレストランでランチをしたかったのですが、ご時世的なことを考え、友人宅で集まることにしました。人数は4人、久しぶりの再会でウキウキしていたのですが……」(窪田さん、以下同)

 ランチ会の候補に挙がったのは、地元で評判の良い中華料理店とイタリアンレストラン。ネットの情報によると、テイクアウトとデリバリー業者による配達の2つが選べたそうだ。会話の中から自然とデリバリーサービスを利用する流れになりそうだったが、女優を目指しながらアルバイトをしている友人・Aさんが渋い顔をし始めたそうだ。

「Aは『……デリバリーって結構高くない? 値段見たらびっくりしちゃって。もったいないから私が車で取ってくるよ』と言いました。たしかに割高ですよね。すると、Aの発言を聞いたBが、相当イラっとしたみたいで面倒な方向になってしまいました」

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