「『オリンピッグ』というダジャレから、渡辺直美(33才)をブタに見立てる」──3月17日、『週刊文春』が、東京五輪開会式の総合統括で、ソフトバンクの「白戸家」シリーズを手がけた電通出身のCMクリエイター・佐々木宏氏(66才)の「女性侮辱演出案」を報じた。
《ブヒー ブヒー/(宇宙人家族がふりかえると、宇宙人家族が飼っている、ブタ=オリンピッグが、オリの中で興奮している。)》
《空から降り立つ、オリンピッグ=渡辺直美さん》
外見的な美醜を重視して人を評価する「ルッキズム」は、「容姿による差別」ととられ、現在のグローバルスタンダードでは御法度。しかし日本では東京五輪開会式の「総合統括」が喜々として発言しているありさまだ。
振り返ると、女性蔑視発言は“政治家主導”で行われてきた側面もある。最も目立つのは、妊娠・出産をめぐるものだ。
2019年2月に麻生太郎副総理(80才)が少子高齢化問題について、「子供を産まなかった方が問題なんだ」と発言。同年5月には、猪口邦子元少子化担当相(68才)のパーティーに出席した自民党の桜田義孝衆院議員(71才)がこう呼びかけた。
「お子さんやお孫さんにぜひ、子供を最低3人くらい産むようにお願いしてもらいたい」
30代女性は憤る。
「2007年に柳沢伯夫元厚労相(85才)が『女性は産む機械』と発言し大批判を浴びましたが、あのときから何も変わっていない。産みたくても産めない病気のかただって、仕事が生きがいの女性だっています」
日本が男性優位社会であることは、データでも示されている。世界経済フォーラムが実施した2019年の「ジェンダーギャップ指数(男女平等指数)2020」では、全調査対象国153か国のなかで、日本は121位に位置し、先進国では最低ランクだった。