投資情報会社・フィスコが3月29日~4月2日のドル円相場の見通しを解説する。
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今週のドル円は底堅い値動きか。欧州諸国は新型コロナウイルスの感染再拡大を受けて経済的な制限措置が強化されており、ユーロ域内における早期景気回復への期待は低下している。3月24日発表のユーロ圏の製造業、サービス業PMIは堅調な数値だったが、先行きの景気減速懸念でユーロ買いは拡大しなかった。原油価格の下落を嫌ってカナダドルや豪ドルなどに対する米ドル買いも観測されている。
一方、米経済指標は強弱まちまちだが、コロナ禍の打撃から経済は回復しつつある。米国経済の早期正常化への期待から長期金利は上昇傾向が続き、主要通貨に対するドル買いは継続しよう。株式市場も強気相場を維持し、ドル買いをサポートする。リスク回避ムードが広がり、一時的に円買いに振れる場面も想定されるが、全般的に米ドル買いが勝る展開が予想される。
【米・3月ISM製造業景況指数】(4月1日発表予定)
4月1日発表の3月ISM製造業景況指数は60.0と、2月の60.8をやや下回る見通し。ただし、60レベルの高水準を維持する可能性が高いことから、市場予想と一致した場合、米国経済の早期正常化への期待でドル買い材料になりそうだ。
【米・3月雇用統計】(4月2日発表予定)
4月2日発表の米3月雇用統計は、非農業部門雇用者数は前月比+56.5万人程度、失業率は6.0%と予想されている。失業率が横ばいでも、非農業部門雇用者数が市場予想と一致した場合は、ドル買い材料になりそうだ。