調査では、性風俗を「本業」だと答えた割合が7割近かったものの、約3割は「副業」だとしており、そう答えた女性の約半数は学生だった。コロナ禍で学生アルバイトの解雇や雇止めが社会問題化しており、学費納入ができずに中退・休学する学生は増え続けている。文科省の調査では、昨年4~12月にコロナの影響で中退・休学した学生は5800人にのぼるとされているが、原因のはっきりしていない中退・休学のケースを含めると10万人近くおり、昨年4月に始まった国の給付型奨学金制度の利用者が27万人(昨年12月時点)いることを考えれば、実際にはコロナ中退・コロナ休学はもっと多いことが推測できる。
アンケートでは、「春に学費の支払いがあるので絶対に稼がないといけない。もうひとつ所属の店を増やしてダブルワークしています」(関東在住・21歳)と告白した女子学生もいた。この女性は大学のリモート授業も勤務するヘルス店の待機室で受けているという。
収入が「減っていない」人が3割いる訳
業界全体がコロナ禍で低迷するなか、収入が減ったと答えた女性が65%に達した一方で、「変わらない」25%、「増えた」5%と、全体の3割が収入は減っていないという(無回答が5%)。その理由について、接客数と収入ともに増えたと答えた女性はこう語った。
「コロナが怖くなって辞めた子がいたので、残った女の子に客が集中した。私もコロナ以前は(1日に)3~4人だったけど、コロナ禍で7~8人に増えた」(四国在住・33歳)
感染リスクを考えて業界を去る女性も多くいるなかで、あえて業界に飛び込む女性、危険な仕事を続ける女性も多い。感染力の強い変異株ウイルスの蔓延による第4波が確実に迫るなか、政府や自治体のコロナ対策、経済対策の対象にされない業界や貧困層への救済策を早急に検討すべき段階にきているのではないか。