後日、Bさんは幼なじみから招待を受けてClubhouseへ参加。だが、「職場で大人しい40代の先輩社員が、Clubhouseで偉そうに就職アドバイスをしていた」ことに辟易としたという。
「見渡せば、“意識の高い”テーマや勉強会、きな臭いセミナーにあふれていました。そのなかで先輩は、学生や同じ年代の人に、かなり強く当たっていました。まるでストレスを発散するかのようなダメ出し。声だけだし、“残らない”という安心感も手伝って、強めな口調になるのかなと。Clubhouseは人の本性をあぶりだすものだと感じました」(Bさん)
アパレル業界で働く20代の女性会社員・Cさんは、「Clubhouseは居心地が悪い」と語る。
「ラジオのようなもの、と言われていましたが、構成がしっかりあって、プロが話すラジオとは全然違います。文字通り雑談で、顔が見えない人たちの雑談って、こんなに聞きづらいんだと思いました。
あと、私は配信アプリでいろんな人の配信を見るのですが、配信に比べて、Clubhouseは上の世代が多いイメージ。『○○の未来を語る』とか、『○○するために○○を学ぶ』といったテーマで、覗いてみれば自分語りやおじさん同士の褒めあい、あるいは説教部屋みたいなものだらけ……。居心地が悪すぎて、早々に退散しました(笑)。
You Tubeのように編集技術もいらないし、配信のように顔出しもしなくていい。そういう意味では、おじさん世代が手軽に、無責任に自己表現できる場所なのかな、と思います」(Cさん)
「Clubhouse離れ」はこのまま進んでいくのか、はたまた人気が再燃する日が来るのか──。