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「コーヒー2050年問題」にどう対応?キーコーヒー社長が語る業界の課題

キーコーヒーの柴田裕社長が見据える業界の未来は?

キーコーヒーの柴田裕社長が見据える業界の未来は?

若い世代へのアピールを

──今後の課題は?

柴田:若い世代への訴求力を高めていくことですね。古くからの喫茶店文化に親しんでおられる中高年世代の方々にはキーコーヒーの認知度は非常に高い。しかし、若者にとってはそうではない。これからのコーヒー文化を担う世代にどうアピールしていくかが課題ですね。

 また、当社には「銀座ルノアール」や「アマンド」といった喫茶・洋菓子のグループ会社があります。こちらも若い世代へのブランド力向上が急務です。

──これからのコーヒー業界はどうなっていく?

柴田:業界の課題に「コーヒーの2050年問題」があります。地球温暖化による異常気象が常態化してきており、雨季と乾季のバランスが崩れつつある。すると、コーヒー豆がうまく育たなくなります。

 すでにその兆候はありますが、10年後、20年後にはもっと厳しい状況が待ち受けている。いかにしてコーヒー生産地を守り、生産量を維持していくか、真剣に考えなければいけない問題です。

 当社は今年で創業101年目となります。コーヒー文化を未来に継承していくために、大きな責任があると思っています。

【プロフィール】
柴田裕(しばた・ゆたか)/1964年、神奈川県生まれ。1987年木村コーヒー店(現・キーコーヒー)入社。慶応大学大学院経営管理研究科(MBA)修了後、2000年常務、2001年専務、2002年から現職。

【聞き手】
河野圭祐(かわの・けいすけ)/1963年、静岡県生まれ。経済誌編集長を経て、2018年4月よりフリーとして活動。流通、食品、ホテル、不動産など幅広く取材。

撮影/山崎力夫

※週刊ポスト2021年4月16・23日号

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