4月1日から取引価格の表示において、消費税額を含めた表示を行うことが義務付けられた。それまで、税抜価格をメインに表示していたお店にしてみれば、それを税込価格にしなくてはならず、値上げをしたかのように見えてしまうことも多い。しかし、一方でこの総額表示義務に便乗して値上げをする動きもあるようだ。そんな体験をした消費者の声を紹介する。
居酒屋のコップ酒は実質8%の値上げ
夫がプリプリ怒りながら帰ってきた。聞けば、たまにひとりで行く居酒屋で、コップ酒1杯550円だったのに、総額表示を機に「650円」になったそうな。
「どう考えてもおかしいって。単純に外税を加えて総額表示にするなら、550円の10%の55円を足して605円だろ。それがチャッカリ45円も上げてる。たかが45円? 何言ってんだ! パーセントに換算してみたら8%近い値上げだぞ!! これを暴利といわずして、なんと言うってんだ」
と、まあ、酔った勢いで、顔を真っ赤にして怒っているの。だから私、「あのね、高くなったのは、酒代だけじゃないでしょ。血糖値もコレステロール値も高めなんだから、これを機にお酒やめたら?」とバチーッと言ってやった。「それとこれとは話が違うだろッ」だってさ。
(便乗禁酒をさせたい主婦は60才)
ズボラ相手にこっそり値上げ
近所の精米店の日替わり弁当は税抜298円、お支払いは軽減税率8%がついて322円。おかずはハンバーグとか揚げものとかだけど、さすがにお米はピカ一で、盛りもいい。土曜日もやっていたから家族分を買ったりしていたの。
それが先週末、429円になってる!! 「これって、総額表示の値段ですか?」と聞いたら、店のおばさんは「そうです。法律で、お客さんからいただくお金をきちんと表示することに決まったんです。うちが儲けていると誤解されると困るんですよ」と立て板に水。頭にきたんで、「前は税込で322円でしたよね?」と突っ込むと、「いや、前から同じですよ」とすっとぼけやがった!