しかし、人権問題を無視すれば、批判は免れない。経済ジャーナリストの磯山友幸氏はこう指摘する。
「一般消費者にモノを売るBtoCの企業が態度をはっきり示さず『中国政府を慮っている』と受け取られれば、『人権抑圧に加担している』との印象を与え、欧米諸国から批判される可能性があります。
台湾問題や南沙諸島問題など、中国政府の横暴が明らかになってきていることもあり、日本国内の消費者の中国への見方も厳しくなりつつあります」
ウイグル問題を批判しても、しなくても、日本企業は難題に直面するわけだ。
※週刊ポスト2021年5月7・14日号