昨年4月の緊急事態宣言時のステイホーム期間に、家庭菜園が趣味に加わったという人もいるかもしれない。しかし、植物を育てるには、しっかり世話をする必要があり、家庭菜園を続けることは簡単ではない。あれから約1年、再び自粛生活が求められるいま、家庭菜園の趣味は続いているのだろうか──。
東京都に住む40代の女性会社員・Aさんは、昨年の緊急事態宣言発令中に自宅マンションのベランダで、野菜の再生栽培を始めた。
「テレワークになり仕事量も減り、とにかくヒマになっていたところで、友人たちが野菜の再生栽培をしている様子をSNSに投稿していて、これなら私にもできそうだと思って始めました。ニンジン、長ネギ、大根、小松菜、豆苗などを育てました」(Aさん)
それまで植物を育てたことがなかったというAさんだが、再生栽培は意外と上手くいったという。
「最初は水耕栽培でやっていて、収穫して食べたりもしました。だんだん楽しくなってきて、そのうちプランターに植え替えて育てるようになりました」(Aさん)
しかし、Aさんの再生栽培熱はあっという間に冷めてしまった。
「夏くらいには完全に飽きていましたね。暑いなかベランダに出て毎日水をあげるのが面倒だったんです。それで結局放置してしまって、気がついたら、枯れたり、干からびたり、腐ったりで、ベランダが大変なことに……。植物に申し訳ない気持ちになり、反省しました。家庭菜園は、私には向かない。もうやらないと思います」(Aさん)