新型コロナウイルス感染防止のための外出自粛中に、家庭菜園を始めたという声も聞くようになった。単純に植物を育てる楽しみを体感するだけでなく、自炊に使うための野菜を育てることもできる家庭菜園は、“おうち時間”を有意義に過ごすにはもってこい。しかし、特に予習することもなく家庭菜園を始めてしまったがゆえの失敗というものも少なくないようだ。
都内に住む会社員・Aさん(40代/女性)は、友人がSNSで家庭菜園を始めたと投稿していたのを見て、興味を持ったという。
「緊急事態宣言中はテレワークだったんですが、実際はほぼ毎日、時間を持て余していたんです。そんななか、友人が野菜を家で育て始めたというのを見て、私もやってみようと思いました」(Aさん)
Aさんが主に育てていたのは、葉物の野菜。豆苗や青梗菜、大葉、パクチーなどを育てて、料理に活用していた。
「豆苗や青梗菜は買ってきた野菜からの再生栽培で、そこそこ収穫しました。大葉とパクチーは苗を買ってきて育てて、こちらも収穫できました」(Aさん)
しかし、野菜を育てるのが初めてだったということで、失敗も少なくなかった。
「まず、植物に水をやるという習慣がまったくなく、忘れることも多かった。そもそも“植物を育てている”ということすら忘れてしまうので、完全に放置してしまった日も何日かありました。豆苗などは水耕栽培なので、1日も外に置いていたら、カラカラになってしまうんです。そうやっていくつかの苗をダメにしてしまいました」(Aさん)
また、大根を再生栽培した際には、腐らせてしまったという。
「見様見真似で小さな植木鉢に土を入れて、そこに大根のヘタの部分を植えていたんです。それで葉っぱが生えてくるということだったんですが、気づいたらヘタが思いっきり腐っていました。やっぱり“適当”にやっちゃだめですね……」(Aさん)