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高齢世代の生命保険は解約も選択肢 返戻金で得する可能性も

保険を解約したら得するケースも(イメージ)

保険を解約したら得するケースも(イメージ)

 生命保険に加入する理由といえば、最初は「自分にもしものことがあったら家族が困らないように」ということがメインだろう。それが、年を重ねてくると「子供が受け取れるように」「子供が払う相続税を減らせるように」などと考えるようになる。同時に、保険料負担の増加につながりかねないのも事実だ。しかし逆に、そうした保険は解約してしまうという考え方だってある。社会保険労務士の星川秀幸氏が解説する。

「貯蓄型の生命保険を解約すると返戻金を受け取れます。ある程度年配の方だと、金利が高い時代に終身保険に加入していて、払込満了保険料が合計500万円なのに対し、返戻金が700万円になるようなケースもある。コロナが収束したら、解約返戻金を使い夫婦で旅行に行くなど、楽しみに使うのもいいと思います。

 すべて解約することに不安を感じるなら、『一部解約』という手もある。たとえば死亡保障1000万円の保険に加入しているなら、そのうち500万円だけを解約する。半分は自分が死んだ時に妻が困らないよう残し、残りは元気なうちに使うという考え方です」

 生命保険には「生存給付金」付きの商品もある。保険料によっても差があるが、3年や5年に1回、30万~50万円程度のお金が受け取れるタイプだ。

「今は低金利なので保険料は安くありませんが、給付金をボーナスやお小遣いとして楽しみにするのもいい」(星川氏)

 夫婦の生活維持を考えれば、別掲の表にある医療費や介護費がかさんだ際に活用できる公的制度の存在も知っておきたい。高額療養費制度は1か月の医療費の自己負担額が一定額を超えると、超過分が還付される。自己負担の上限額は「夫婦で合算した医療費」に対して適用される(夫婦が同じ健康保険に加入している場合)ので、フルに活用したい。

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