Bさんは、情報を得るスタイルの変化にも注目する。特に若者は、情報の取得元として「テレビである必然性がない」と指摘する。
「みんながみんな、テレビで情報を均一に得るという時代は終わったと思うんです。コンテンツもプラットフォームも様々なものがあふれる今、各人が自分の好きなものを深堀りできる。『若者のテレビ離れ』というか、もともと若者はテレビにくっついてない。昔の若者のイメージと、今の若者のイメージを同じにしないでもらいたい」(Bさん)
「局によってアプリが違うのも面倒」
人材紹介会社に勤める20代の女性会社員・Cさんは、1人暮らしの部屋に「一応、テレビ機器はある」としながらも、「時々YouTubeとNetflixを見るための大型モニター」でしかないという。Cさんも、なぜ、テレビがそんなに「若者」にこだわるのか疑問に感じている。
「そもそも今の若者は数が少ないし、昔の若者より断然忙しい。圧倒的に人口が多く時間も余っている『シニア向け』の需要に振り切ればいいのに、なぜ『若者のテレビ離れ』が何か『問題』であるかのように論じられるのでしょうか。
クイズやバラエティ番組では、いわゆる若者世代のタレントやYouTuberが出ていて、『若者世代を取り込みたい』という意図は感じられますが、いかんせん企画が魅力的に思えない。
漫画やアニメ原作で若手俳優を起用したドラマなんかは、見ている若者も一定数いると思いますが、個人的にはそろそろお腹いっぱい。確かに業界の将来を支えてくれる、ということを考えたら若者を取り込みたいのはわかりますけど、そういう『若者はこういうものが好きだろ?』感を出されるとシラケます」(Cさん)