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90年代アニメにハマる若者たち「ベタな展開がいい」「携帯がない世界線が新鮮」

昔のアニメに魅了される若者たちの心境は?

昔のアニメに魅了される若者たちの心境は?

 巣ごもり生活が続く中、アニメ作品をたくさん見ているという人も多いようだ。新作も続々と登場しているが、気がつけば“往年の名作”ばかり見ているという人も少なくないようだ。その中には、リアルタイムでその作品を見ていない若い世代もいる。どこに魅力を感じているのだろうか。

「1980年代後半から90年代あたりのアニメにハマっています。もちろん技術の進化があるので、今のアニメの方が音とかキャラクターデザインはいいかもしれない。でも、昔のアニメって、テンポが今よりもゆっくりな感じがして、落ち着くんですよね」

 そう語るのは、IT企業に勤務する20代の男性会社員・Aさんだ。きっかけはネット上で90年代の人気アニメランキングを偶然見かけたことだった。巣ごもり生活に限界を感じていただけに、試しに見てみたら、いつしか「ハマってしまってしまった」という。

「『らんま1/2』『魔法騎士レイアース』『シティーハンター』『るろうに剣心』などを見ています。昔のアニメって、ストーリーは単純なんですけど、テーマが深いことも多い。スピード感が今ほど“忙しい”感じじゃないし、発色が目に優しくて見やすい印象なのも落ち着きます」(Aさん)

 普段はアニメや映画など、映像作品を見る時は倍速再生やスキップ機能を駆使しながら、ストーリーだけざっと追いかけることが多いというAさん。面倒な時はプロモーション映像やレビューを見るだけで済ませてしまうことも多かった。だが、往年の名作アニメは、飛ばさないで見続けていることに気づいた。

「これまでは、オープニングとエンディングは毎回飛ばしていたのに、飛ばせなくなりなした。映像も良いし、曲も良くて見入ってしまうんです。『魔法騎士レイアース』の2期オープニングの美しさには驚きました。90年代くらいのアニメって、展開としてはベタなんですけど、だからこそ王道の盛り上がり感が心地いい。ベタな展開の方が安心して見ていられるというのもあります」(Aさん)

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