コロナ禍による巣ごもり需要の増加で、大手家電量販店が売り上げを伸ばしている。5月6日に発表された2021年3月期決算によると、ヤマダホールディングスの純利益は前期比2.1倍の517億円。ケーズホールディングスやノジマも過去最高の純利益となった。テレビや調理家電の売れ行きが好調というが、それらの購入時に迷うことが多いのが、販売店独自の「長期保証」に入るか否かだ。フリーライターの吉田みく氏が、購入者の声を聞いた。
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家電を購入する際に聞かれることの多い長期保証サービス。有料で家電量販店による保証期間がプラスされ、メーカー保証終了後の製品トラブルに備えることができる。ヤマダ電機の場合は、商品購入代金の5%または税込1100円(購入代金が税込3万3000円未満の場合)を支払えば4年または6年の保証に加入できる(同期間の無料保証が適用される商品もある)。加入料や保証内容は家電量販店によって異なるため、購入時に確認してほしい。
埼玉県在住の専業主婦、佐々木若菜さん(仮名・38歳)は、大型家電を購入した際には必ず長期保証を付けているそうだ。夫と5歳の息子の3人家族である。
「心配性な性格ということもあり、付けられるものには長期保証を付けています。金額が大きい商品だと保険料も上がるので、金銭的に厳しいと感じることも多いのが本音。でも壊れた時のことを考えると、付けなくちゃいけないのかなと思っています」(佐々木さん)
幸か不幸か、保証期間内に家電が故障した経験はないものの、万が一のために今後も長期保証は利用する予定だそうだ。
「たまに思うことがあります。長期保証を利用しなかったら、いくらの節約になるんだろうと……。上手に利用できたらいいのですが、私にはその見極めが出来ません」(佐々木さん)
一方、長期保証を利用しないという声も聞くことが出来た。都内在住の美容師、竹田里香さん(仮名・30歳)。夫と2人家族である。