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【ドル円週間見通し】ドルは伸び悩みか、米緩和長期化の思惑残る

今週のドル円はどう動く?

今週のドル円はどう動く?

 投資情報会社・フィスコが6月14日~6月18日のドル円相場の見通しを解説する。

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 今週のドル円は伸び悩みか。6月15-16日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)で資産買入れ規模の段階的縮小(テーパリング)について議論されるとみられている。ただ、金融政策の早期変更の可能性は低いとみられており、現行の金融緩和政策の長期化が意識されることでリスク選好的なドル買い・円売りは縮小しそうだ。

 6月4日に発表された米雇用統計は、非農業部門雇用者数が予想を下回ったものの、失業率や不完全雇用率は低下し、平均時給は市場予想を上回っており、雇用情勢の改善は続いている。また、10日発表の消費者物価コア指数(CPI)は市場予想を上回る伸びとなり、インフレ期待は高まりつつある。新型コロナウイルスのワクチン接種の進ちょくを受け、米連邦準備制度理事会(FRB)はFOMCで前回の会合に続き緩和縮小について議論する見通し。

 ただ、FRB当局者の間では、インフレの高進は一時的との見方がなお支配的であり、金融緩和策を早い時期に見直すことに慎重な政策方針に変わりはない。テーパリングや政策金利の引き上げを実施するとしても、長い時間を要するとみられる。そのため長期金利の上昇は抑制され、ドル買いは小幅にとどまりそうだ。世界経済は新型コロナウイルスの感染拡大による打撃から立ち直りつつあるものの、景気回復に一服感もみられ、市場のリスク選好ムードはやや縮小する見通し。そのため株高・円安は限定的となり、ドル円は110円台を回復しても、一段の上昇は阻止される可能性があろう。

【米・5月小売売上高】(15日発表予定)
 15日発表の5月小売売上高は前月比-0.4%と、4月の0.0%から伸びは大きく鈍化する見通し。マイナスへの転落が嫌気され、GDPの下方修正への思惑から株売り・ドル買いの要因となりそうだ。

【FOMC】(15-16日開催)
 FRBは15-16日にFOMCを開催し、現行の政策を維持する公算。資産買入れの段階的縮小(テーパリング)への言及が注目されるが、早期実施は困難でドル買いは限定的の見通し。

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