そうしたなか、比較的資産価値が下がりにくいとの印象から、“郊外ターミナル駅周辺のタワーマンション”も注目されているというが、前出・榊氏はこう指摘する。
「タワマンは築45年程度で管理の限界がくると考えられます。築15年前後の中古物件を買うにしても、この先2回目の大規模修繕適齢期(15年後)を迎える頃に資産価値が急落する可能性がある」
前出・山下氏は、「コロナを理由に広くて安全、快適な住まいを求めて郊外や地方へ移住するなら、(資産価値が下落しても気にする必要がない)永住を前提にすべき」と助言する。
「ただし、地方には東京などからの移住者を標的に、これまで人が住んでいなかったような悪条件の土地を造成して販売する業者もいるのでさらに注意が必要です」(山下氏)
コロナ後も、安住の地を得るのは簡単ではない。
※週刊ポスト2021年7月2日号