いきなりお金の話をしない
家族会議で話し合うにあたり、経済ジャーナリストの荻原博子氏は、「切り出し方が重要」と指摘する。
「子供の側からは、親が亡くなった時の話はしづらい。久しぶりの帰省でいきなり相続の話を始めたら、高齢の親が疑り深くなってしまうこともある。それでは、必要な話し合いができず、不幸な最期になりかねない。子供の立場からはまず、“心配している”ということを強調したうえで、相続の話にしていく。コロナが収束に向かえば帰省の回数を増やせるようになるので、少しずつ話を進めていくことが重要でしょう」
ワクチン後の世界で、もう一度、親子の信頼関係を築き直すことが、家族トラブルを回避することにつながっていく。
※週刊ポスト2021年7月2日号