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【日本株週間見通し】日経平均はもみ合いか FOMCで物色動向に変化

 1.58%まで急伸した長期金利も翌17日にはFOMC前の水準にまで低下し、ハイテク株が広く買われた。米10年物ブレークイーブンインフレ率(BEI、期待インフレ率の指標)も17日には2.27%と3カ月ぶりの水準にまで低下。FRBは足元の物価上昇に対して「一時的」との姿勢を変更していない一方、「我々が予測を上回る数値が長く続きうる」ともした。しかし、市場は今回のFOMCを受けて、FRBは後手に回ることなくインフレに上手く対処できるとのポジティブな印象を受けたようだ。結果的に、早期の緩和縮小を市場に織り込ませながらも相場への影響は軽微に済ますという望ましい結果をもたらしたといえる。

 長期金利やBEIの水準をみても「インフレ加速・金利上昇」への警戒感は今まで以上に後退したことが窺える。しばらくは目立ったイベントがないこともあり、ここからは、4-6月期決算を見据えた動きも徐々に出てくるだろう。今年に入ってから長らくリフレトレードを背景にグロース株はバリュー・資源関連株に対して軟調だったが、こうした動きが後退し業績に関心が移り始めるなか、徐々にグロース株を見直す機運が高まることに期待したい。

 そのほか、東京や大阪の大規模会場では64歳以下の新型コロナウイルスワクチン接種が始まり、空きが目立っていた大規模接種センターでは、27日までの東京会場分の予約が埋まった。政府は高齢者の接種は7月末まで、希望する全ての人への接種は10~11月に終える方針だ。接種ペースの加速は国内での景況感の改善に寄与するだろう。

 上述したようにリフレトレードが後退するなか、今年前半のグロース売り・バリュー買いの巻き戻しから、グロース株の持ち直しが予想される。そのほか、ワクチン接種については年齢制限が18歳以上に引き下げられたことに加え、21日からは企業などでの職場接種も本格化する。オリンピック開催前後の感染第5波への警戒もあるが、ワクチン接種の一段の進展は、先週に小休止したアフターコロナ関連へのサポートとなろう。

 今週は22日に米5月中古住宅販売、23日に日銀金融政策決定会合議事要旨(4月分)、米5月新築住宅販売、米5年国債入札、24日に独6月Ifo景況感指数、英国金融政策発表、米5月耐久財受注、米7年国債入札、25日に決算発表:高島屋、出前館など、米5月個人所得・個人支出などが予定されている。

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