現在、パチンコ・パチスロ業界において、重要な問題となっているのが、“旧規則機”の撤去だ。ホールではパチンコの「CR機」とパチスロの「5号機」と呼ばれる旧規則機から、新規則機へと段階的に設置の入れ替えが行われており、2022年1月末までに、100%が新規則機となる予定だ。パチンコ・パチスロ業界に詳しいライターの藤井夏樹氏が説明する。
「パチンコ機、パチスロ機の性能に関する“内規”は、しばしば変更されており、現行だとパチンコの場合機種名の頭に『P』がつくものが新規則機、パチスロの場合『6号機』と呼ばれるものが新規則機です。当初、多くの旧規則機が2021年1月に撤去される予定でしたが、コロナの影響で幾度となく撤去期限が延期され、現状では2022年1月末に完全撤去のスケジュールとなっています。現時点でホールにおける旧規則機の設置割合は3割ほどで、これを来年1月末までに段階的にゼロに持っていくことになります。
パチンコについては、個性的な出玉性能を持つ新規則機も多く、そこまで影響はないと思われますが、問題なのがパチスロ。6号機と呼ばれる機種は、かなり出玉性能が抑えられており、ユーザーの支持率がすごく低いんです。現在でも出玉性能が高い5号機を好んで打つユーザーも多く、この5号機ファンをいかに離さないでおくかが、パチスロ業界の大きな課題となっています」
5号機を打つためにパチンコ店に足を運ぶ人も
では、5号機ファンはいま、どんな気持ちでパチスロを打っているのだろうか。ユーザーの声に耳を傾けてみた。
都内に住む会社員のAさん(40代男性)は、暇さえあれば5号機を打つために、パチンコ店に足を運んでいるという。
「6号機は“一撃の最大獲得枚数は2400枚”という出玉のリミッターがあるので、全然夢がない。だから、リミッターのない5号機を打っています。あと半年くらいしか打てないと考えると、まさにいま打つしかない。私が好んで打っているのは、『パチスロ コードギアス反逆のルルーシュ R2』です。よく行くホールはこの機種が5台ほど設置されていますが、つねに3~4台が稼働している状況で、全台埋まっていて座れないこともよくあります。6号機に比べれば断然人気があります」