吉田みく「誰にだって言い分があります」

巣ごもり騒音への苦情で引っ越した30代主婦 「コロナさえなければ…」の憤り

 1日でも早く引っ越そうと慌てたこともあり、希望の条件の家を借りることが出来なかったと嘆く原田さん。新しい住居は戸建てで広くはなったものの、家賃は2万円アップ、最寄り駅までは遠くなり、不便を感じることも増えたそうだ。

「マイホームのために資金を貯めていたのに、今回の件で遠のいてしまいました。学生時代の友人にこのことを話したら、『それは同じマンションに住んでいた人が大変だったね……』と言われたんです。私たちだって住んでいたのには理由があったし騒音対策もしていたのに……、友人の心無い一言に傷つきました」

 誰かに共感してもらいたいと思っていた原田さんは、親しいママ友にもこの件を話したという。そこでも、遠回しにマンション住民を擁護するような発言があったそうだ。

「ママ友にも、『単身者が多いマンションだったら、子供の足音が気になるかもね』と言われました。人に話せば話すほど自分が非常識だったのかと思い、辛くなります。コロナがなかったら、私たちは引っ越すこともなく、人の言葉にも傷つくことがなかったんじゃないでしょうか」

 最近は夢のマイホームのことを考えていることが一番楽しいと話す原田さん。より一層節約を意識した生活にし、貯金のペースアップをしていきたいそうだ。

 自宅で過ごす時間が長くなったことがきっかけで起こったご近所トラブル。特に生活音は人によって感じ方も様々で、自分が気づかぬうちに迷惑をかけているケースもあるようだ。原田さんのケースのように小さな子供がいる家庭の場合、感染対策をしっかりと行った上で、密になりにくい場所で遊ばせて発散させるなど、様々な生活の工夫が求められているのかもしれない。

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