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パチンコ機のテレビCMが10年ぶりに復活 新規ユーザー開拓につながるか

テレビCMよりもウェブ広告が効果的だが

 では、テレビCMを解禁することで、本当にパチンコ・パチスロユーザーは増えるのだろうか。

「これまでパチンコ・パチスロを打っていなかった層に情報を届けるという意味では、それなりに効果はあると思います。しかし、パチンコ機・パチスロ機のCMとはいえ、実際に打っている様子が描かれるわけではなく、“イメージCM”のようなものがほとんどなので、どこまで訴求するかは未知数。知識がない人がパチンコ機のテレビCMを見て打とうと思うかどうかと言われれば、少々疑問です。

 また、最近のパチンコ、パチスロ広告の主流となっているのはウェブ広告で、機種の魅力を伝えるという点では、YouTubeでの実践動画のほうが、はるかにわかりやすい。いずれも新規ユーザーを開拓できるタイプの広告ではありませんが、ウェブでの広告展開のほうが、より直接的に訴えかけることができるという現実もある。メーカーとしても、テレビCMよりはウェブ広告に力を入れたいという思いはあるではないでしょうか」

 テレビCMを打つとなれば、その分“広告費”が増えることとなる。その結果、メーカーの収益が圧迫され、パチンコ機、パチスロ機の価格に転嫁されるという構図も考えられる。

「現在パチンコ機、パチスロ機の1台あたりの価格は新品で30万円台から50万円台くらいの価格帯です。広告費が増えれば、その分価格も高くなり、1台あたり数千円から数万円くらいが上乗せされる形になるのではないでしょうか。もともとの値段が高いので、広告費の増加の影響はあまりないようにも見えますが、そもそもの価格が高騰しすぎているとも言えるので、ホールとしてはちょっとでも安く新機種を導入したいというのが本音。ホールは、広告費を増やすにしても、できるだけ効果が高い方法を選んでほしいと願っているでしょうね」

 テレビCMを解禁したからといって、すぐにユーザーが増えるかどうかは未知数。パチンコ・パチスロ業界の苦境は、まだ続きそうだ。

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