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ハーゲンダッツ60年史 成功の裏には斬新な商品開発と販路拡大方法

「ハーゲンダッツ」ヒット商品の舞台裏を探る(写真は発売当時の「グリーンティー」)

「ハーゲンダッツ」ヒット商品の舞台裏を探る(写真は発売当時の「グリーンティー」)

 夏ともなれば、アイスを食べたくなる季節だ。かつては“子供のおやつ“とされてきたアイスクリームを“大人向け高級スイーツ”に変えた立役者が「ハーゲンダッツ」だ。今年60周年を迎えたハーゲンダッツの、これまでの軌跡を紐解いてみよう。

「ハーゲンダッツ」は1961年にアメリカ・ニューヨークで誕生した。創始者のルーベン・マタス氏による「いままでにない究極のアイスクリームを作りたい」という思いが原点となっており、その理念は、1984年に日本に上陸した後も、商品開発などで受け継がれた。

 例えば、1996年に日本で初めて開発されたフレーバー「グリーンティー」もその1つ。ハーゲンダッツ ジャパン広報・田村苑子さんが話す。

「日本らしさが感じられるフレーバーを作りたいと、抹茶に着目。高品質な抹茶アイスクリームを作ることにこだわったため、開発に約7年もかかりました」(田村さん・以下同)

 いまでは社を代表する人気フレーバーになり、海外でも愛されるように。そして次に日本で開発され、後に代表的な商品になったのが、「クリスピーサンド」だ。

ザ・キャラメル(クリスピーサンド)

ザ・キャラメル(クリスピーサンド)

「アイスクリームの水分がウエハースに移るとサクサクの食感がなくなる。そこで思いついたのが、アイスクリームをコーティングすること。これで水分が移らず、サクサク感を保てるようになりました」

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