「落ちやすい街」にもチャンス
ただし、実際に不動産を購入する場合、ランキングの「落ちる街」の購入は避け、「落ちない街」を選択すれば良いという安易な考えは避けるべきだ。
「そもそも住まいは“将来どれくらいの値段で売れるか”だけでなく、“そこでいかに快適な生活を送れるか”という点も大事です。たとえば自然が好きな人なら、山手線沿いの価値が落ちにくい駅ではなく、多摩地区の不動産を選べば、同じ予算でも自分の望むライフスタイルで暮らせて、余った分を老後資金に回すこともできます。
一方で、将来的に自宅を売却して老後資産に充てようと考えているなら資産価値は無視できません。生涯住み続けることを考えているか、高齢になってから売って住み替えようと考えているかで判断は大きく異なるのです。まずは自分のライフプランをよく考えてから、購入エリアを見定めるべきでしょう」(榊氏)
現在、不動産を保有している人もこれから購入を予定している人も、これを機に「将来の不動産計画」を見つめ直してはいかがだろうか。
※週刊ポスト2021年7月30日・8月6日号