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営業員に「大丈夫」と言われて加入した生命保険が契約無効になる理不尽

支払われると思っていた保険契約が無効になる悲劇(イメージ)

支払われると思っていた保険契約が無効になる悲劇(イメージ)

 生命保険は「マイホームの次に高い買い物」と言われる。もしもに備えて、毎月コツコツ保険料を支払い、家族のために安心を買うことができる。だが、保険内容をよく確認せず、営業員に言われるがまま契約をしていたら、知らぬ間に大切なお金を失うこともある。

 78才で夫を亡くした、三重県の内山恵子さん(73才・仮名)は、「保険契約が無効」となって、全く支払われない事態に陥った。内山さんが嘆く。

「夫は、若い頃から『高血圧』と診断されていました。生命保険に入ったのは結婚したときだったのですが、そのときの保険営業員から、“このくらいなら大丈夫です、薬は申請しなくていいですよ”と言われたので、そんなものかと思って契約しました。ところが、昨年夫が心筋梗塞で亡くなったら、保険会社から“告知義務違反です。契約は無効となり、保険金はお支払いできません”と言われてしまいました」

 保険に詳しいファイナンシャルプランナーの長尾義弘さんによれば、こうした告知義務違反によって保険金が受け取れなくなるケースは多いという。

「契約者本人がウソをついたり、適当に申告したりして後から発覚する場合も少なくありませんが、保険営業員がノルマ稼ぎのために無理やり加入させる場合もあるのです。例えば、持病があっても、加入前の診断で知り合いの医師に頼んでごまかしたり、“持病は書かなくて大丈夫です”などと伝えて契約させる」

 当然、こうした行為は違法だが、保険営業員は次々と入れ替わるため、保険会社に説明したところで、あやふやになってしまうことも。後から気づいても遅いので、保険加入時はすみずみまで確認すべきだ。

保険証券をなくしても諦めてはいけない

 認知症などの理由で、保険証券を紛失してしまうケースは意外とよくある。山形県に住む浜口幸代さん(72才・仮名)もそうだ。

「亡くなった夫が認知症で、保険証券の場所がわからないまま。亡くなってからもう3年も過ぎてしまって、もう時効ですよね?」

 実は、今年7月からは生命保険協会が窓口となり、加盟各社に一括して確認してもらえるようになった。

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