投資情報会社・フィスコが7月26日~7月30日のドル円相場の見通しを解説する。
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今週のドル円は、底堅い値動きか。米連邦準備制度理事会(FRB)は連邦公開市場委員会(FOMC)で早期の金融引き締めに慎重な姿勢を維持するとみられ、リスク選好的なドル買いが大きく広がることは期待できない。ただ、米国経済正常化への期待は維持されており、新型コロナウイルス変異株の感染流行が警戒されているものの、リスク回避的なドル売りがただちに拡大する可能性は低いとみられる。
FRBは7月27-28日開催のFOMCで現行の金融緩和策を維持する公算だが、今回の会合では、資産買入れの段階的な縮小(テーパリング)を巡る議論が注目される。パウエルFRB議長は今月14-15日の議会証言でインフレ高進は一時的との見解を示しており、早期の利上げや緩和縮小には否定的とみられている。FOMCメンバーの一部は早期利上げに傾いているようだが、現時点で量的緩和策の縮小を急ぐ必要性は高まっていないと予想される。FOMC声明で量的緩和策の早期縮小について慎重な姿勢が表明されても、主要通貨に対するドル売りが特に強まる可能性は低いとみられる。なお、29日発表の4-6月期国内総生産(GDP)は1-3月期の6%台を超える成長が見込まれており、市場予想と一致した場合、経済正常化への根強い期待感から株高・金利高・ドル高につながる可能性がある。
【FOMC】(27-28日開催予定)
FRBは27-28日に開催するFOMCで、現行の緩和的な政策を維持する公算。6月会合ではFOMCメンバー間の見解が分かれていたが、量的緩和策の段階的な縮小について肯定的な見解が表明された場合、ドルは売りづらい。
【米・4-6月期 GDP速報値】(29日発表予定)
29日発表の米4-6月期GDP速報値は+8.1%と、1-3月期の6%台の成長を上回る公算。想定に沿った内容なら正常化への期待により株高・金利高を手がかりにドル買いの要因となりそうだ。