「子供たちが強く言っていたのは、『感染者数が増えているのに、テレビを見ると外出している人が多いように見える』でした。自分たちばかりが我慢を強いられていると思っていたようです。だから、『親に無茶なお願いをしたとしても、聞いてくれるはず』と考えたようです」
佐藤さんの子供たちの小学校や幼稚園では、“密”になりやすい行事が軒並み中止。教室内ではではマスク着用が当たり前の生活が続く。給食は「黙食」のルールが課されることなども重なり、ストレスになっていたという。最近では、「また緊急事態宣言だから、どうせ外出できないんでしょ?」などの捨てゼリフも出るようになったそうだ。
「これは子供たちからのSOSだと感じ、人数制限を設けている室内施設に遊びに連れていきました。短時間ではありましたがリフレッシュできたようで、終始笑顔。新型コロナウイルスだけでなく熱中症にも注意しなくてはいけない時期ではありますが、感染対策を徹底して子育てに向き合っていきたいと思いました」
長引く自粛生活に、大人だけでなく子供も疲労を感じている。ワクチン接種が進んではいるものの、東京を中心に到来した第5波のピークはまだ見えない。そうした中で自粛ストレスが子供たちの心身を蝕んでいないか、その兆候を早めに察知しておきたい。