そんな風向きが変わったのが、保科さんとCM共演するようになった5年前からだ。
「芸能部を始めてからは、自ら説明するCMを社内で制作し、地方を含むテレビ局で流すようになりました。構成やせりふを考えるのはぼくなので、どうせ怒られるなら、社長の自分が表に出て責任をとればいいと、急に吹っ切れたんです」
そんなCMが浸透すると、通販部への問い合わせにも変化が表れた。
「『本当に社長が出てるの?』『社長本人が営業に来てくれるなんてうれしいなぁ』と、視聴者のかたからの声が急に優しくなった。うれしかったですね」
既存のメーカー品でなく自社オリジナル商品を安価で販売するのが、同社のスタイル。
「最近はどの街に行っても喜んでもらえて、もっといい商品を届けようと頑張りたくなります。もっと早くCMに出ればよかったですね(笑い)」
【プロフィール】
石田重廣/福島県福島市生まれ。野球好きで、甲子園を目指して東北高校の野球部に入部するが、学校の不祥事で断念。19才で上京し、浪人中、小さな広告会社を起業。さまざまな営業を経験後、30代で中国・香港から商品を仕入れて通販で売る株式会社『ユーコー』を設立。さらに、2003年に芸能事務所、有限会社『あずさ2号』を設立し、現在は所属タレントも増え、『夢グループ』に名称を変更し事業を展開中。
※女性セブン2021年9月2日号