“ハマちゃん”とは、漫画『釣りバカ日誌』の主人公・浜崎伝助のことです。「鈴木建設」に勤務する、やはりグータラ社員ですが、社長のスーさん(鈴木一之助)と非常に仲が良い。スーさんとは釣り仲間で、ハマちゃんは釣りの師匠でもあります。
A氏は私より1歳年下の46歳ですが、管理職ではありません。そんな状況で、フリーランスの私ともしょっちゅう遊んでくれるのですが、同氏の主張はコレです。
「出世しないサラリーマン、最強!」
これが山岡・ハマちゃんを目指すA氏の主張です。A氏は早朝に唐津の海でSUP(スタンドアップ・パドルボード)をしてから仕事をし、夜は仲間と酒を飲み、月に1回は東京の家族の元に帰る。休日は釣りに行ったり温泉めぐりをして過ごしています。
安定した給料があったうえで、管理職としてのストレスがなく、プレイヤーとして仕事を楽しみ、プライベートも充実している。
私も唐津に来るまで彼がどんな生活をしているか知らなかったのですが、実際に身近で見ると、本当に人生を楽しんでいることがわかります。しかも、山岡やハマちゃん同様、人に愛される性格なのか、やたらと大家さんに好かれていました。
山岡は大原社主や谷村秀夫部長(後に局次長)から好かれており、ハマちゃんはスーさんから可愛がられている。A氏は大家さんから好かれており、車も無料で貸して貰えているようです。さらに、会社の上司も夫妻で唐津まで来てくれ、一緒にSUPをしたりもする。
まさにリアル山岡・ハマちゃんを地で行く人生を送っている。彼を見る度に「この人生、確かに最強かも?」と思うようになりました。私のようなフリーランスはいつ仕事が吹っ飛び収入がゼロになるかは分からない。福利厚生も一切ないですし、地方勤務手当や交通費補助なんてものもない。
昨今の風潮として「転職してキャリアアップ」や「起業して本当にやりたいことをやる」みたいなものがあります。しかし「同じ会社にい続けてQOL(クオリティ・オブ・ライフ)を高める」といった生き方もあるんだな、とA氏を見て日々感じています。