このときの制作費は、前回の芸人起用時の約半分だったが、YouTubeなどで「タイヤを転がしてみた」など、CMを真似た動画が多数投稿されるなど、予想を大幅に超えた反響があったという。
「CMからイメージされる店舗のフレンドリーな接客が好評で、店だけでなく、コンビニなどでも声をかけられることが増えました。一気に認知度が上がり、お客さんが増えた半面、丁寧な接客や専門店としてのより充実した品ぞろえなど、それまで以上に店とスタッフの質の向上が求められるようになりました」
現在は関西4店、関東1店の計5店だが、インターネットでの全国販売や、約3500店舗の取付店もあり、全国どこでも店と同じ値段で購入でき、装着サービスが受けられるようになっている。
CMを始めた頃の年商は約80億円だったが、現在では約200億円と大幅に増え、米岡さんは2020年1月に社長に就任した。
「CMは30種類くらいあり、50人でタイヤを転がしたり、女性や子供が出演するものもあります。出演するのは成績優秀なスタッフばかり。スタッフにとってもCM出演は頑張るモチベーションのひとつになってくれているようでうれしいです」
【プロフィール】
米岡功二/1985年、大阪府大阪市に、『マルゼンホールディングス』社長・米岡秀高氏の次男として生まれる。幼い頃から正義感が強く、高校時代は消防士を目指していたが、担任の先生から「間接的に人を助ける仕事もある」と諭され、兵庫県立大学工学部に進学。卒業後に同社に入社し、販売、仕入れ部署などを経て副社長に。2020年1月から社長を務める。
※女性セブン2021年9月2日号