キャリア

中堅大学を卒業した人たちが社会に出てから感じた「学歴の壁」

「あの時、浪人していたら…」タラレバが止まらない

 人材紹介会社に勤務する30代女性・Bさんは、旧学区トップの都立高校から、不本意ながら都内の中堅私大に進学した。「学生時代から後悔ばかりでした」と振り返り、「大手企業志望者や上昇思考の人はなるべく“上”の大学に行くべき」と断言する。

「現役で第3志望まですべて落ちましたが、浪人したくなかったので、ギリギリ補欠合格した大学に行くことにしました。学生生活はそこそこ楽しかったのですが、いざ就活となると説明会は予約できないし、大手企業にエントリーシートを送ってもほとんど通過しない、という現実に直面しました。有名私大に通っていた友人はばんばん通るのに……。この時ほど、大学格差を突き付けられたことはありませんでしたね」(Bさん)

 新卒でどうにか大手企業の子会社に就職できたBさんは、現在勤めている大手企業に転職を果たした。だが、そこでも“大学の壁”を感じることがあったという。

「転職に成功して、やっと本当の『大手』を手にしたと思いました。でも、そこにいる“高学歴”な人たちはすでに各界で活躍する人脈を持っていて、厚みが違うことを痛感しました。もっと言うと、自己肯定感も高い気が……。いまだに、浪人して早慶に入ることができていたら、人生変わったのかな……とぐるぐる考えてしまうほどです」(Bさん)

彼女のほうが高学歴。お互いの「親」が障壁に

 メーカーで働く都内の20代男性・Cさんは、2浪したものの、希望の大学に進学できなかった過去を持つ。難関といわれる大学を諦め、「中堅」に進学したが、そのコンプレックスから、自分より高学歴の女性にはひるみがちだった。だが、大学時代に高学歴の女性と交際してから、考え方が変わった。

「高学歴の女性と付き合ってみると、自分の学歴コンプレックスが自然と和らいでいることに気づいたんです。こんなに素敵な高学歴女性が自分と付き合ってくれていると思うだけで、承認欲求を満たせる気分といったらいいでしょうか」(Cさん)

 Cさんは、今もその彼女と交際を続けており、彼女は現在外資系企業勤務。結婚を考えているが、互いの家に遊びに行った時の双方の親の雰囲気に、いたく傷ついたという。

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