愛好家たちが語る「町中華」の底知れぬ魅力　安い、多い、メニューが豊富

町中華で「中華料理以外」を注文する

　町中華で、あえて中華料理を注文しないという愛好家もいる。都内に住む会社員・江端さん（30代男性）はこう話す。

「町中華のなかには、『とんかつ定食』や『唐揚げ定食』といったメニューを用意しているお店もあって、これが意外とおいしいんです。量も多いし、チャーシューや春巻を小皿で出してくれるお店や、ライスがチャーハンになっているお店もあります。あと、町中華のオムライスやカレーなんかも結構おいしいです」（Aさん）

　昭和の雰囲気あふれる店構えで、常連が多い町中華に一人で入るのはちょっとハードルが高いと感じる人もいるようだが、最近の町中華は進化しているようだ。

「最近は、昔ながらの町中華がリニューアルして、ちょっとおしゃれな雰囲気に変わり、新たな顧客を獲得しているケースも増えています。一見してちょっと高級そうな中華料理店に見えるけど、実はすごく安くて庶民派だというお店は意外と多いんです。レトロな雰囲気や佇まいも町中華の魅力の一部ではありますが、基本はやはり確かな味とコスパの良さ。そういったお店を発掘すのも楽しみのひとつです」（小浦氏）

　一度も行ったことがないけど、いつも見かけて気になっている街の中華料理店が、実は名店なのかもしれない。勇気を出して、一度足を踏み入れてみては？