大手不動産会社に勤めるMさん(40代男性)も、「駅からの距離はどうでも良いので、都心に近い方が良い」という。
「会社は新宿にあり、最初にひとり暮らしをしたのは埼玉県戸田市でした。埼玉県といっても電車で1本で、通勤時間は約30分。住みやすくて気に入っていましたが、合コンに行くと、『……どこ?』みたいな反応(苦笑)。それなら女性ウケの良さそうな街に住んでやろうと思い、都内に引っ越しました。駅からムチャクチャ遠い物件を探して、何とか家賃は以前と同じくらいに抑えました。それもこれも『○○に住んでます』と言うための投資です」(Mさん)
中堅商社に勤めるFさん(50代女性)も駅から遠い物件に住む。その理由はシンプルだ。
「駅から遠い場合、自転車、バス、タクシー、もしくは走れば時間を削れますよね? 電車に乗っている時間は絶対に削れないので、寝坊すれば即遅刻。私はしばしば寝坊するので、そのくらいのバッファがあったほうが良いんです」(Fさん)
一般的に優先されるのは「駅から近い方」か
鉄道会社に勤めるSさん(40代男性)は「駅から近ければ近いほど良い」という。
「断然、駅から近い方がいいです。電車に乗っている時間なんてスマホを見ていればすぐですし、スーパーや飲食店は駅前に固まっているので、駅から近ければ、買い物も外食も便利です。雨の日に傘をさして、駅から延々と歩くなんて絶対にイヤです」(Sさん)
ゲーム会社に勤めるAさん(40代女性)も、「歩くのはイヤ派」だ。Aさんは登山が趣味という健脚家だが、「通勤で歩くのは別」だという。
「男性には分からないかもしれませんが、歩いて汗をかけば化粧が乱れたり、汗ジミができたりしますし、ヒールやコートで長々と歩くのはただただ苦痛。帰りはスーパーで買い物もしますし、“駅から近い”はマストの条件です」(Aさん)
実家が最寄り駅から20分以上歩く場所にあった塾講師のNさん(40代男性)は、“駅チカ物件”が夢だったという。
「実家は23区内にあり、世間一般では“高級住宅街”と呼ばれる場所でしたが、とにかく駅から遠くて……。バスはありますが、渋滞で時間がまったく読めませんし、ついつい使ってしまうタクシー代もバカになりませんでした。ひとり暮らしを始めた時から、『駅から徒歩何分か』は最優先事項です」(Nさん)