2015年に発表したシリーズ第1弾モデルは、初回生産1000体限定だったが、発売日から3日で上限に達したという人気ぶり。
「定番のリカちゃんで遊ぶ中心層は未就学児で、おかあさんごっこやペット屋さんごっこなど、リカちゃんを使った『ごっこ遊び』がメインとなっています。一方、小学生になると、手先も器用になり、美的感覚も洗練されますから、より個性豊かで複雑な服のコーディネートやヘアアレンジへのニーズが高まってきます。
『#Licca』は、そうしたおしゃれ遊びも楽しめる人形で、その結果として、リカちゃんとより長く遊んでいただけるようになりました。そして、大人のかたがたは、進化したリカちゃんの変化を新鮮に感じてくださっているのではないでしょうか」(向井さん)
あるときは子供たちの憧れのファッションリーダーとして、そしてあるときは大人の癒しとして……。令和のリカちゃんは、さまざまな年齢層の“カワイイモノ好き”心をくすぐる存在に。
昭和を思い出させながらも時代の最先端をひた走るリカちゃんの進化は、まだまだ続きそうだ。
取材・文/佐藤有栄
※女性セブン2021年9月30日・10月7日号