万一こうしたことがあれば、不法行為になりますから、防止措置として目隠し設置の要求も可能です。そこまでのことがなければ、社会生活上、ある程度はお互い様として不便や不利益をがまんしなくてはならない範囲があります(受忍限度)。
隣人が常識人であれば、あなたの苦痛は理解できると思います。率直に実情を説明して話し合ってはいかがですか。隣家もせっかくリフォームした窓に目隠しをすると採光が悪くなったりして面白くないでしょう。たとえば隣家には、窓に曇りガラスシートを貼り、普段は閉めておいてもらい、あなたの方は植木鉢を置いたり、カーテンを設置し、室内が丸見えになる状態を防ぐなどの工夫をするのも一案です。隣では顔を合わせる機会も多いでしょうから、よき隣人関係を築くように努力するのがよいと思います。
【プロフィール】
竹下正己(たけした・まさみ)/1946年大阪生まれ。東京大学法学部卒業。1971年弁護士登録。
※女性セブン2021年9月30日・10月7日号