あら探しばかりの完璧主義夫
人の落ち度にばかり目を光らせている、あら探し名人の“完璧主義夫”。言い訳上手のくせに人の言い訳は許さず、口癖は「でも、ここはできていないよね」。何事においても、“自分なりの合格点”を決めていて、家族にもそれを強要してくるのがこのモンスターだ。自分も一緒に努力するタイプならまだいいが、自分のことは棚に上げ、妻にだけ完璧を求めてくると面倒くささが増す。
「“この唐揚げ、べチャッとしているよ”“だしのえぐみが強いね”など、私の料理にいちいち文句をつけてくる夫。でもくやしいことに、夫の料理はおいしいんですよ。とはいえ、家計を無視して高級食材を使い、準備に2時間以上かけますからね。週末に、おれを見習えとばかりに料理を作るんですが、作るだけ作って片付けはしないし……。こっちは毎日のことなんだから、趣味でたま~に料理しているおまえと一緒にすんなと言いたい」(48才・パート)
日本の多くの男性にとって、家事をする女性といえば母親だ。特に、専業主婦だった母を基準に、妻のできていないところを指摘している可能性があると川崎さんは言う。
「妻は自分の母と同じように家事を仕上げられるものと、遺伝子レベルで思い込んでいる男性は多い。しかし、現代の家庭は共働きも多いため、専業主婦の母親同様の家事レベルを要求されるのはきつい。夫も理屈でわかっていても、実際に掃除が行き届いていない部分などを目の当たりにすると、妻を責めずにはいられないようです」
完璧主義的行動の背景にはほかに、妻にかまってほしい、ストレス解消がしたいなどのケースもある。いずれにせよ、妻としてはたまったものではない。完璧主義夫の背景を想像し、改善策を講じたい。
【攻略法】必殺技「ホメ殺し」で小言案件は夫に任せる
「このタイプは、ほめられるのが大好き。小言を言われたら、“あなたの方がよく気づくしすごいわね”といった呪文をかけ、夫が小言を言いそうな家事を本人に任せてしまうのがおすすめ。家事をしない夫には、“あなたがやった方が絶対上手”などとのせて、やってもらいましょう」(川崎さん)
取材・文/前川亜紀 イラスト/サヲリブラウン
※女性セブン2021年10月14日号