やるつもりはあるのに文句を言うな!
自分が直接関係ないと思われることは、頼まれても先送りする。口癖は「いつかやる」。しかし、“いつか”などというタイミングは永遠に来ない──。こんな困った夫も存在する。
役所への申請提出の書類、賃貸住宅の更新、家電の買い替え、生活用品の補充など、家庭の運営にはやるべきことが多い。共働き家庭の多いいま、妻ひとりでこれらをこなすには無理がある。そこで夫に頼むと、「ああ、わかった」と快諾。しかしその後に、「いつか時間があるときにやっておくよ」と言われ、結局やってくれずに妻がやる羽目になる……。文句を言えば、「おれがいつかやるつもりだったのに、おまえが勝手にやったんだろ」などと言い返される始末。こういったモンスターに悩まされている妻は多い。
「娘のスマホが壊れたので、夫に店で修理してもらうようお願いしました。“わかった、任せて”と言ってくれたので安心していたのですが、見ているとなかなか行かない。週末、家でゴロゴロしていたので、“ねえ、暇ならスマホの修理に行ってきてよ”と再度お願いしても、“ああ悪い、でも今日は忙しいから、今度な”とはぐらかす。結局、1か月以上たっても行かなかったので、私が直しに行ってきました。結婚して10年以上たちますが、夫がこちらのお願いを聞いてくれたことは一度もありません。私もどうせ無駄だと、最近では頼まなくなりました」(45才・パート)
依頼を受けておきながら先延ばしする夫には、「家族にいい顔をして、家庭内の地位を確立しておきたいという思惑があります」と川崎さんは言う。
「“おれがやる”と言っている間、夫はその件に関する主導権を握れます。それにより、妻よりも優位に立てるのですが、実際にやるのは面倒。つまり、主導権は握りたいけど実務はしたくないタイプの人が、何事も安請け合いしては先送りにする傾向があります」(川崎さん)