気が利いた行動をするものの、いちいちドヤる。ほめないとすねるところもあり、精神年齢は幼稚園児並み。口癖は「あ、それね、おれがやっておいたから」──。これまでは何とか耐えていたものの、コロナ禍の自粛生活で一緒にいる時間が長くなったことで、こんな“モンスター夫”に我慢の限界を感じている妻も多いのではないだろうか。そんな“ドヤ夫”への対処法を紹介する。
感謝というご褒美が欲しいんだよね
家事メン、イクメンなどと呼ばれる夫たちが増えている昨今、大量発生しているのがこの種のモンスター夫。「トイレットペーパーを替えておいたよ」とか「ハンドソープを詰め替えておいたよ」など、やって当たり前のことをいちいち報告しては感謝を強いる。そのくせ、妻が同じことを黙ってやっても気づかないのでたちが悪い。
「子供が生まれてから家事を手伝ってくれるようになった夫。どうやら自分を、いい夫・いい父だと思っており、周りからもそう称賛されたいよう。特に汚物系の家事を担当するのは相当えらいことだと思い込んでいて、娘が赤ん坊の頃は、いちいち“おむつはおれが替えてあげたよ”と、超ドヤ顔で報告してくるんです。
最初は私も本当に感謝していて、結構大げさにほめたりしていたんです。やりすぎてしまったんですかね。逆に、“あ、そう”などとそっけない態度をとると、“なんだよ、せっかくおれがやってやったのに”などと文句を言ってすねて部屋にこもる。そもそも、“やってやった”ってなんなの? えらそうに言うな! 私はあなたの10倍は家事をしているのに、一度も感謝された覚えはありませんけど?」(42才・パート)
子供みたいに「ほめて、ほめて」と要求してくる人の背景には、自己肯定感の低さがあると、心理カウンセラーの山脇由貴子さんは指摘する。
「感謝を強要することで、自分が優位に立ちたいのかなと思ってしまいがちですが、実はその行動の根底には不安があり、妻から大切にされたい、認めてほしいという願望が隠れていることが多いんです」
特に子供が生まれてから、このモンスターになる夫が多く、これは、妻の関心が子供に向いていくことに不安を感じるせいなのだという。
「他者から認められたいという気持ちが大人になっても表れるのは、幼い頃に親や教師に認められなかった経験が影響しています。夫婦間でしっかり信頼関係を築くと改善するケースが多いですよ」