おれのおかげで楽しいだろ~
コロナ禍により、飲食店の営業時間短縮と酒類提供の自粛が続いている。外で飲めなくなったからと、自宅に部下を突然連れて来て、妻にもてなしを強要する。口癖はドヤ顔による「おれの部下だから、頼むな」。こんな暴挙に出る「外面至上主義夫」も増えているという。
「飲食店が開いていないからと、夫が部下数人を連れてうちに来るんです。しかも突然── “うちのカミさん、料理がうまいんだ”なんて言うもんだから、邪険にもできない。“簡単なものでいいからさ、悪いな”なんて、私に気を使っているようで気遣いになっていない。そもそも、この前なんて、来たのが22時。お風呂上がりのすっぴんだったから大慌て。食材の買い置きもなかったから、コンビニエンスストアで高い食材を買ってもてなしました。給料が減ったのに接待費までうちでもつなんて……。がまんできません」(55才・主婦)
このケースも、夫に悪気はない。むしろ、「にぎやかな方が、ずっと家にいる妻も楽しいだろう」と、いいことをしていると勘違いしているのではないかと川崎さんは言う。
「社交的で明るく、見栄っ張りなタイプがしがちな過ちです。場の中心になり盛り上げるのが好きですが、空気が読めない。そもそも、コロナ禍での他家での飲食は予防観念に欠けますから、部下たちも断れないだけで迷惑に思っている可能性が高い。妻や部下にとって迷惑じゃないかという考えが及ばず、自分に都合のいい解釈しかできないのは、プライドの高さの表れでもあります。こういうタイプには、周りがはっきりと断る必要があります」(川崎さん)
【攻略法】迷惑であることをしっかりと伝える
よかれと思ってやっているだけにたちが悪い。では、どう言うべきか──。
「夫にも立場があるからなどとは思わず、断ると腹をくくりましょう。そして、?感染症も怖いし、体力的にも時間的にも家計的にもきつい。だから部下を連れてこないで?とキッパリ伝えることが大切。悪気なくやっているタイプの夫なら?気づかなかった?と態度を改めるはずです」(川崎さん)
取材・文/前川亜紀 イラスト/サヲリブラウン
※女性セブン2021年10月14日号