マネーポストWEBの記者Aが、価格変更後の『牛めし』を都内の店舗で実食した。
「昨年6月の時点で『プレミアム牛めし』の牛肉も冷凍肉に変わっていたということもあり、新しい『牛めし』と『プレミアム牛めし』との差は、ほとんど感じられませんでした。ネットでは、タレが多少甘くなったとか、マイルドになったという意見もありましたが、正直、そこまで違いはわかりませんでした。ただ、黒胡麻焙煎七味がなくなってしまったことは、たしかに残念です。あの香ばしい七味かけることで、味が引き締まっていたという印象だったので、ちょっと物足りなく感じる人がいるのはわかります。
みそ汁については、たしかにだしが以前よりも効いているような気もしますが、言われないとわからないくらいです……」(記者A)
これまでの牛めし並320円が安すぎた
松屋では今年8月、定番メニューの『牛焼肉定食』がアンガス牛を100%使用した『アンガス牛焼肉定食』にリニューアルされた。『アンガス牛焼肉定食』の価格は650円で、『牛焼肉定食』の600円から実質50円の値上げとなった。外食チェーンに詳しいライターの小浦大生氏はこう話す。
「『アンガス牛焼肉定食』へのリニューアルは、材料が変更されたので、味への影響も大きかったと言えます。一方、今回の『プレミアム牛めし』の廃止については、昨年6月の時点で冷凍肉に切り替わっており、材料の変更はなく、実質的な値上げと言えるでしょう。消費者にとっては、あまり歓迎されないことかもしれません。
とはいえ、輸入牛肉の価格が高騰するなか、安定したクオリティーの商品を提供するには、実質的な値上げが必要だったことも間違いない。そもそも、牛丼の並盛がワンコイン以内で食べられるということは、とてもありがたいことだと思います。これまでの牛めし並320円というのがかなり安すぎたとも言えるのではないでしょうか」
吉野家の『牛丼 並盛』は387円(店内)、すき家の『牛丼 並盛』は350円で、いずれもみそ汁はついてこない。一方、松屋の『牛めし並』は、店内飲食であればみそ汁がついて380円なので、そう高いわけではないと言う。