「本来であればもっと早いタイミングで『牛めし』を値上げしていた可能性もあったと思います。それを『プレミアム牛めし』というワンクッションを置くことで、段階的な値上げとなったという形です。その結果、ほかのチェーンと同等の価格になったということでは、“許容範囲内の値上げ”とも言えるでしょう。
たしかに20年ほど前は280円前後で牛丼が提供されていた時代もありますが、その前は400円くらいでした。安かった時代のイメージが強く印象に残っているのは仕方ないとしても、現在の各社の牛丼の価格は、適正価格だとも言えるはずです。
今後も輸入牛肉の価格が高騰すれば、並盛が500円以上くらいにまで値上がりする未来もありえます。そうなったときに、各チェーンがいかに価格を抑えられるよう、商品開発をしていくかが重要でしょう」(小浦氏)
安くてうまいのが、チェーン店の牛丼の大きな魅力であることは確か。果たして、今後も消費者の期待に応えられるような、リーズナブルな牛丼が提供できるのだろうか。