そんなBさんは、子供が生まれる前も古い価値観に苦しめられてきた。不妊に悩んでいた当時、何度も聞かされた『結婚したのに子供はまだ?』『子供がいれば幸せ』という言葉だ。
「結婚したんだから子供を産んで当たり前だし、それが幸せだよね、というやつです。そりゃあ私も子供が欲しかったですけど、夫婦が下した決断なら何でも良いはずじゃないですか。今思えば、子供を産んでも『子持ちなのに』というフィルターがかかる。何をしても旧来の価値観の呪縛が追いかけてる気がしてウンザリです」(Bさん)
趣味にお金を投じる人に、「結婚したらやめられる」と諭すケースあるようだ。IT企業に勤務する30代・Cさんは、スマホゲームにハマり課金をすることもしばしば。職場の同年代の既婚男性から、「無駄金を使うより結婚した方が幸せ」だと言われたという。
「『同僚が結婚を機に課金をやめられた。だからお前も結婚したほうが建設的だよ』みたいなことを頻繁に言ってくるのですが、他人のお金の使いかたにものを言うなよ、と(笑)。なんなら、既婚者で課金してる人も知っていますけどね。結局はその人や家庭次第ですよね」(Cさん)
幸せの形は人それぞれ。にもかかわらず、旧来の価値観に縛られている人たちは、年代にかかわらずまだまだ存在する。そこから発せられるステレオタイプ発言に苛立っている人たちは少なくないようだ。