コロナ禍で在宅時間が増加したことから、家庭で料理する際の負担も増えているようだ。効率化や冷蔵庫の食材事情などを踏まえた献立を考えるようになった人もいるだろうが、そんな努力に対して、家族から「手抜き」と心ない言葉をかけられたら、どんな気持ちになるだろうか? 家事負担への理解がまったくない夫に対して、妻はどう感じているのか。そのリアルケースを見てみよう。
都内在住の30代女性・Aさんは、在宅勤務になった40代の夫からの「料理が手抜きだ」発言に頭を抱えている。
「夫は在宅勤務になってから、ストレスが溜まっているのでしょうか……。以前は『手抜き』と言われることはなかったのに」(Aさん、以下「」内同)
コロナ禍で減収した人が多い中、Aさんの夫も例外ではなかった。それまで夫の意向もあって専業主婦をしていたAさんは、少しでも減収分を補填するために週3日、派遣社員として働き始めた。だが、家事負担は変わらなかった。
「私が働きに出るので、夫にも家事の協力を求めましたが、あくまで『俺が許可して働かせてやっている』というスタンスで、受け入れてもらえませんでした」
そこでAさんに必要になったのは、料理の効率化だった。まず、見直したのは炊飯。1日1回炊いていたのを「冷凍ご飯」に置き換え、それまで基本和食だった朝食もパンに切り替えた。
「炊き立てで冷凍すれば十分おいしいと思っていたんですが、夫曰く『炊き立て特有の匂いや風味が足りない』とのこと。『メシくらい簡単に炊けるのになぜサボる? 手抜きだろ』と言われてしまいました。翌日、朝食にパンを出したら、『今日も手抜きかよ。朝食は和食だろ』と朝から文句を言われてしまいました」