一方、弁財天のシャインマスカット大福は、本体のほとんどがシャインマスカットで、餅と白あんは薄く包んでいる程度だ。シャインマスカットの大きさも、本体の大きさとほぼ同じで長径5cm・短径3cmくらいだった。
「セブン-イレブンの『まるっと果実 シャインマスカット大福』は、シャインマスカットは小さめ。餅と白あんがたっぷり入っていて、大福の中にシャインマスカットが入っているという印象です。弁財天のシャインマスカット大福は、シャインマスカットがメインで、ほんの少しの餅と白あんで包んでいるという印象。似ているようで、まったく異なるコンセプトのように思えます」
シャインマスカットの印象はどうだったのだろうか。
「弁財天では、毎日市場でその日販売する大福に使うフルーツを仕入れているというだけあって、シャインマスカットもとてもジューシーです。多少値が張るのも当然かと思います。
セブン-イレブンのほうは、弁財天に比べるとやはり庶民的。餅と白あんを堪能したいなら、こちらです。餅と白あんとシャインマスカットの絶妙な組み合わせをしっかりと味わうことができると思います」
どうやらセブン-イレブンと専門店では、シャインマスカット大福の方向性がかなり違うようだ。
「別物という感じなので、“セブンのシャインマスカット大福は安いからお得”ということでもないと思います。大福を食べたいならセブン-イレブン、フレッシュなフルーツと“映え”を求めるなら専門店、といった感じで選ぶといいのではないでしょうか」
セブン-イレブンのシャインマスカット大福は、専門店とは異なるコンセプトにすることで、安く提供できていると言えそう。コンビニエンスストアの商品開発努力を垣間見ることができる一品なのかもしれない。