実際に2020年度には3000人以上が「姻族関係終了届」を出している。
姻族関係終了届を出すことで、「扶養義務を命じられることがなくなる」。さらに、「夫の財産は妻や子がそのまま引き継ぎ、祖父母の財産を孫が継ぐ権利も法的に維持される」「遺族年金を満額受け取れる」「名字を変える必要がない」と、届けを出す前と同様の権利や生活を維持できる。
夫や妻の死後、義両親との関係に悩む人にとって、この制度は1つの選択肢だが、最良の方法とは言い切れないだろう。配偶者亡き後も、お互いが信頼し合える関係性を維持し続けるのは並大抵のことではないかもしれない。しかし、まずは故人の思いを尊重し、歩み寄る気持ちが必要なのではないだろうか。
※女性セブン2021年12月2日号