家計

知人に借金し続けてきた60代女性が「なるほど」と感じたイギリスの格言

そして私の貯金ゼロはまだまだ続く…!?

 とどのつまり、私は何をしに高卒で上京したかって話なのよね。それは「愛と夢と冒険のため」って、キャーッ、言っちゃった(恥)。

 で、愛を育む方は素質がなかったんだと思う。何度か挑戦したものの、そのたびに当たって砕けっぱなしだもの。

 その分、順調に伸びていったのが夢と冒険で、その2つが見事に合致したのがギャンブルだったわけ。男ウケが悪いライターという仕事も、夢と冒険には事欠かなかったのよね。いつでも収支かつかつの無貯金状態は、冒険を続ける私の背骨に喝を入れ、前へ向かう原動力になった。

 なーんて本気で思っている阿呆女が、64才のいままで細々ながら生きてこられたのは、時代と健康と何より人との出会いに恵まれたからで、最近やっと「感謝」という二文字が頭の中に点滅するようになったわけ。

 それで、8月の初めから里帰り介護をしていて、いまも継続中なのだけれど、それは親孝行などではなくて、ギャンブラー時代、どうにもならなくなるとお金を出してもらった母親に帳尻合わせをしているからのような気がする。

 さてさて、これからどうなるか。夢と冒険は結末がむずかしいわ。

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 そうこう言いながら、オバ記者は日々を楽しんで生きている。健康に気をつけながら、家族や友達をとても大切にして、前向きに過ごしている。

「金は天下の回りもの。懐が少々寂しいときがあっても、クサったり、下ばかり向いてちゃダメ。とはいえ、お金に無頓着すぎるのもダメ。私の経験を反面教師にしてムダや損を減らせば、少なくとも、貯金ゼロにはならないはずよ(笑い)」(オバ記者)

【プロフィール】
野原広子/「オバ記者」の愛称で知られる。1957年、茨城県生まれ。空中ブランコ、富士登山など、体験取材を得意とする。

※女性セブン2021年12月9日号

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