なぜこれほど食品価格が上昇しているのか。
「小麦や大豆などはほぼ輸入に頼っていて、たとえば大豆をアメリカから日本に運ぶ船賃は、ここ1~2年で10倍くらいに高騰しています。魚介類の価格が高騰しているのも、漁船の燃料代の高騰が影響しています。
また食べ物のパッケージや包装も、石油製品が多い。冷凍食品の値上げをはじめ、今後はカップ麺や菓子類も値上げされるでしょう。
コーヒーは輸送費の高騰や原産国での不作に加え、新興国が豊かになって需要が急増している。国内での生産がほとんどないこともあり、価格上昇率は他品目と比べても顕著な数字になっています」(加谷氏)
値上がりしたもの、据え置きのものを正しく把握することが、厳冬を乗り越えるカギとなる。
※週刊ポスト2021年12月10日号