カセットテープが1本1万円も
昭和レトロブームは古着にも及ぶ。
「もともと衣類はマニア人気が高く、リサイクルショップで買い取ってもらえない服がインターネットなら売れやすい傾向があります。1970年代のベルボトムジーンズが1万円以上になることもあります」(泉澤氏)
昭和の家電類は「壊れていても売れる」とのメリットがある。
「昔の扇風機やテレビ、ミシンなどの家電類はインテリアとしても好まれます。また、劇団などが小道具として使うために購入することもあります。値段には幅がありますが、扇風機1台で2000~3000円になるケースが多い」(川崎氏)
不要品を積み重ねるだけでも、そこそこのお金になるが、自宅に眠っていたら一攫千金となるものもある。
「ソニーの初代ウォークマンは、美品ならば約10万円の値が付くことがあります。また、漫画ドラゴンボールの連載が始まった週刊少年ジャンプが14万5000円で売れたこともあります」(泉澤氏)
一方、川崎氏は「カセットテープ」に注目する。
「音楽マニアは音質にこだわり、昔のカセットテープで録音した柔らかい音を求めます。なかでも1980~90年代に発売された最高級品のメタルテープは、全体的に高値が付きやすい」
例えば、ソニーの最高級メタルテープ「METAL MASTER」は、未使用なら1本1万円ほどで取引されるという。
押し入れに宝物が眠っている可能性はある。入門書やインターネットでメルカリなどの始め方を調べたり、友人などにやり方を聞くなどして、楽しみながら大掃除をしてみてはどうか。
※週刊ポスト2021年12月24日号