新年の目標として「貯金」を掲げる人は少なくないだろう。しかしゲーム好きの人たちにとって、そこには障壁がある。それが「スマホゲームへの課金」だ。貯金までいかずとも、自身の収入に反して度を越した課金を続けると、生活を圧迫しかねない。では、どうすれば課金を減らせるのだろうか。「脱・課金」に挑戦してきた人たちに、その苦労を聞いてみた。
複数ゲームプレイから卒業して1本に絞る
複数のスマホゲームに課金していたが、今は1本に絞ってプレイしているというのは、IT企業に勤める20代・男性Aさんだ。「本当は貯金したいんですけど、まだそこまではいきませんね」と苦笑する。
「『天井』(ガチャを何回か引けばピックアップ対象キャラが確定で引ける制度)がなかったり、ピックアップキャラではなく通常キャラのすり抜けばかりで、お目当てのものが出にくいゲームからは引退しました。かつて夏や正月の時期には、各ゲームで多くの新規キャラクターが実装され、課金ラッシュになるという悲劇が起こり、2週間で30万円が吹き飛んだことがあります。1本に絞ることで課金額を減らせると思い、アプリを徐々に消去しました」(Aさん)
Aさんがプレイするゲームは、天井あり、すり抜け後はピックアップ対象が確定という“優しいガチャ仕様”で評判とのこと。だがゲームを1本に絞ったからといって、課金額が減ったかというと、そう簡単なものではなかった。
「SNSでいかにダメージが出せるかみたいな動画や画像をあげて、『○○(自身のキャラクター名)強い!』という言葉を聞く度に、課金して良かったと思うようになっていました。同じゲームが好きな人と協力プレイをする時に、『頼りになるね』『○○さんのおかげでクリアできた』と言われると、調子に乗ってしまうこともあった。武器やキャラクターは、同じものを何回も引くことで強くなるので、つい先日も1か月で15万円使ってしまいました……」(Aさん)