さすがにAさんは「このままではいけない」と思い、完全にやめることも考えたが、自らにルールを課して「課金との共存」の道を選ぶことにした。
「ガチャは予算も上限を設けて、『○○回で撤退する』というルールを決めました。戦力的にもう十分なので、ビジュアルが好み、もしくは相当強いキャラクターや武器しか引かない。協力プレイはせず、SNSでは投稿も閲覧もせず、誰とも比較しないで一人で楽しむようにしています。
あとクレジットカード決済だと際限なくなってしまうので、コンビニでプリペイド式のカードを購入するようになりました。ゲーム自体をやめることも考えましたが、やめても次に始めるゲームでまた多額の課金をする気がしたので、“課金と共存”の道を選びました。月2万円以内に抑えて貯金を増やしたいです」(Aさん)
段階的に課金を減らしていき、買い切りゲームも楽しむ
結婚を意識したことで、ゲーム課金から完全に卒業できたという人もいるようだ。人材紹介会社に勤務する30代女性・Bさんは、かつては熱心なプレイヤーで、“推し”のイベントやガチャがあれば月20万円以上を費やすほどだった。
「当時、実家暮らしで家賃も光熱費もかからなかったし、他の趣味もないので給料を全額、推しに費やすことができました。でも、周囲の結婚ラッシュがやってきてから自分の現実を直視するようになり、貯金が全くないのはマズイなと。ゲーム上での“推しとの別れ”を選びました」(Bさん)
とはいえ別れを決断したからといって、いきなり課金をやめられたわけではない。
「一気に課金をやめるは難しいと思ったので、段階的に金額を減らしていきました。同時に携帯ゲーム機を買い、買い切りのゲームでこんなに楽しめるという感動を改めて実感。以前の推しは今でもYouTubeやSNSから見守っています。だからといって、かつてスマホゲームに月何十万円も使っていた自分に後悔はありません」(Bさん)
無事に課金をやめて婚活に勤しんだ結果、2年後に結婚したBさんだが、最近、夫婦間で新たな問題が浮上している。